ビタミンパワー を最大限に高める 摂取法

ビタミンパワー を最大限に高める 摂取法 を紹介します。健康維持、あるいはもっと健康になるためにビタミンを取るのであれば、体内のビタミン濃度がつねに高くなるように取るのが理想です。

ビタミンパワー 摂取方法により異なる

ビタミンパワー を最大限に高める 摂取法

ビタミンパワー を最大限に高める 摂取法

健康維持、あるいはもっと健康になるためにビタミンを取るのであれば、体内のビタミン濃度がつねに高くなるように取るのが理想です。

その取り方は、ビタミンが脂溶性か水溶性かによっても異なります。
まず

は脂溶性ですから、体内に蓄えられます。一度に大量に取ったとしても、利用されなかった分は体内に残っていて、そのビタミンの血中濃度が下がると再利用されます。いわゆる「飲みだめ」が可能です。

とはいえ、いいかげんな間隔で大量に飲めばいい、ということはできません。過剰症の心配もありますから闇雲に大量に摂取すれば体の不調を招くことになります。

その点 ビタミンE は過剰症の心配はありませんが、それでも、できれば他のビタミンと同じような形で取るほうが手間がかかりません。とすれば、脂溶性のビタミンは 1 日 1 回、あるいは 2 日に 1  回の間隔で適当な量を取るようにします。

食品から取る場合でも、ビタミン剤を使う場合でも同様です。一方、ビタミンB群や ビタミンC など水溶性のビタミンは、体内に蓄積させる「飲みだめ」ができません。

ビタミンは、腸から吸収されるとき ATP (  アデノシン三リン酸 )  からエネルギーをもらって濃度の高いほうから低いほうへ運ばれます。これを能動輸送といいますが、この場合、一度に吸収される量にはかぎりがあります。

あまり一度に大量に取ると、かえって吸収率が低下してしまいます。また、吸収されて血液中に溶け込んだとしても、細胞の中に取り込まれなかった分は利用されないままに腎臓から尿中へ排泄されます。
ですから、B群や ビタミンC は、一度に大量に飲むようなことをせず、1 日 3 ~ 4 回ぐらいに分けて適量を摂取する方法が体のためになります。
1 回の量は、すべて吸収され、すべて有効に利用される量であれば、少しのむほうがよく理想的です。それに少しでも近づくためには、飽和量を参考にして1日の総摂取量を決め、それを3~4回分に分けるのがおすすめです。

飲むタイミングが重要

ビタミンを取るタイミングは、ビタミン摂取による効果を上げることができるかどうかを大きく左右します。

健康維持のためのふだんの摂取は別として、スポーツをする、徹夜仕事が重なる、力仕事をする、精神的につらい状態が続くなど、特殊な状況がある場合、その前に取るか、後に取るかは効力と深く関係します。

たとえば、スポーツをする場合にどうしたらよいか考えてみましょう。スポーツを始めると、ブドウ糖やグリコーゲンなどの炭水化物が体を働かすためのエネルギーに転換します。さらに、スポーツを続けていると、まず脂肪が、次にタンパク質がエネルギー源として代謝されます。

この過程で、

  などB群が必要です。つまり、B群の必要性が高いのは、スポーツをしている最中なのです。
ですから、スポーツの前にビタミンB群をたっぶり取って、スポーツのときには体中がビタミンB群で満たされているといった状態にすることがポイントです。

エネルギー代謝を高めるといった点では、スポーツ後にB群を取っても意味がありません。スポーツというストレスに負けないように取るビタミンCも同じこと。ストレスがかかっている最中に合成される副腎皮質ホルモンには大量のビタミンC が必要ですから、B群と同様、ビタミンCもスポーツ前に十分に取っておくことにします。
スポーツの後にも ビタミンB1ビタミンC を取るとよいのですが、この場合には、摂取の理由がスポーツ前と違います。

BビタミンB1 を取るのは、体内にたまった乳酸という疲労物質を取り除くためです。ビタミンC を取るのは、疲労を回復させるためです。

接待などで大量の洒を飲むことがわかっているときには、あらかじめ、アルコールの分解をスムーズにするニコチン酸を補給しておきます。
また、アルコールが分解される途中でできるアセトアルデヒドという有害物質を分解するのには、ビタミンC が欠かせません。
ビタミンC は、接待の席での精神的ストレスに対する対応を強める働きもするので、ニコチン酸と同様、酒の前にたっぶりと取っておくようにします。

このように、ビタミンは、それが必要とされるときに十分に体内にあることが有効利用の第一の条件です。

同じ理由で、ふだんビタミンを取るのも、夜よりは朝のほうがよいのは、日中のほうが代謝が盛んになるからです。ここで注意しなくてはならないのは、ビタミンの種類によって効きめが現れるまでの時間が違うことです。

一般に、体に蓄積のきく脂溶性ビタミンは、水溶性ビタミンよりも効きめの現れ方は早いとされています。水溶性のビタミンは、そのときに必要なだけ利用されて、それ以外は排泄されてしまい、体内に蓄積されないからです。

ただし、ビタミンC は例外です。ビタミンC は、水溶性であるのにかかわらず即効性があります。疲れのひどいとき、二日酔いのとき、スポーツ後などに ビタミンC を取れば、早く回復します。なお、脂溶性にしては効果がなかなか現れないように見えるのが ビタミンE です。ビタミンEは、他のビタミンと違い、抗酸化作用という間接的な働きを通じて体に影響を及ぼすので、ビタミンE自体の直接的な効果はわかりにくいからです。

相乗効果

ビタミンは、ひとつの食品に各種のものが含まれています。ビタミンは、食品で取るのが基本とされるのは、一度に各種のビタミンを取ることによる相乗効果が期待できるからです。ビタミン相互の相乗効果には、わかっていない点もたくさんありますが、今のところ、次のようなことがわかっています。

ビタミンA ビタミンC ビタミンE は、いっしょに取ると効力アップ

  1. ビタミンA
  2. ビタミンC
  3. ビタミンE

の 3 つは、それぞれが酸化を抑制する作用を持っているので、お互いに酸化による変質を防ぎながら働きを補い合って、単独に取る以上の力を発揮します。ビタミンA と他の関係を例にして、少しくわしく説明しましょう。

化学構造を見ると、ビタミンA には、二重結合がたくさんあります。ということは、変化しやすく、酸素と結びついて酸化しやすいことを示しています。酸化した ビタミンA は、吸収されにくくなると同時に、吸収後も効力を発揮できなくなっています。、

ところが、ビタミンEといっしょに取ると、ビタミンA は酸化しません。ビタミンA と同じように二重結合が多い ビタミンE は、ビタミンA 以上に酸素と結びつく力が強いために、ビタミンA より先に酸化されてしまい、そのおかげでビタミンA は酸化しないですみ、効果も減少しないのです。

高血圧には ビタミンE と ビタミンC で効力を発揮

高血圧や動脈硬化の予防には ビタミンE の抗酸化作用が力を発揮しますが、このとき、同時に ビタミンC を取ると、予防効果はいっそう上がります。

すでに述べたように、ビタミンC は、コラーゲンの生成を促すので、ビタミンC 摂取によって血管壁の細胞と細胞の結びつきが強くなります。つまり、血管の内壁が傷つきにくくなります。この結果、動脈硬化も起こりにくくなります。

ビタミンB群は抱合的に摂取

炭水化物、脂肪、タンパク質は、体内で分解されるときにエネルギーを出します。この過程に、B 群のすべてのビタミンが、なんらかの形で関係しています。どれかひとつが欠けても、エネルギー代謝はスムーズに行われなくなります。

ですから、ビタミンB群は、B1B2をはじめパントテン酸、ニコチン酸などをすべて同時に取る必要があります。それには、レバーや酵母、卵黄、肉類などが適しています。ビタミン剤としては、「B・コンプレックス(複合体)]
があります。

ビタミンE と ビタミンB2 で抗酸化作用が4倍になる

ビタミンE にもB3にも酸化を抑える作用がありますが、この 2 つを同時に取ると、その作用がより一層強化されます。

ビタミンEビタミンB2 を 10 対 1 の割合でいっしょに用いると、過酸化脂質生成の抑制率は約80 % にもなり、ビタミンE あるいはビタミンB2単独の抑制率を大きく上回ることも確認されています。10対1の割合を厳密に守らないまでも、ビタミンE を取るときには ビタミンB2 もいっしょに取るのがいいでしょう。

ビタミンCはビタミンPとの摂取がよい

ビタミンC の働きは、ビタミンP によって強化されることがわかっており、ビタミンP は、「ビタミンC 強化因子」とも呼ばれています。

ビタミンの知識

甘いもの が 大好きな 人の ビタミン 摂取術

甘いもの が 大好きな 人の ビタミン 摂取術 です。疲れたときには甘いものがほしくなります。糖質は、脂肪やタンパク質よりもエネルギーになりやすいので、体が要求するのですが、いつも甘いものを大量に食べているとなるといおろんな問題が起きるので注意しなければなりません。

糖質の代謝に ビタミンB1 が使われる

甘いもの が 大好きな 人の ビタミン 摂取術

甘いもの が 大好きな 人の ビタミン 摂取術

日本人の砂糖の消費量は、戦後、急カーブを描いて上昇しています。国民1人当たりの年間平均消費量を見ると、1955年と1980年を比べると2倍に急増しています。
1980年では、年間24kg摂取しているデータがありますが、これは、1日平均では 66 g です。これは、角砂糖(1 個3.5 g として) にすると 19 個分に当たるのですから、かなりの量です。

甘党の人は、無意識のうちに 1 日 100 g 程度取っている人もいます。
最近、「砂糖の取り過ぎ」がいわれ、砂糖を糖尿病や心臓病など成人病の元凶のひとつとする見方もあります。
砂糖の適正な摂取量には定説がないので、どの程度取れば害があるのかわかりませんが、甘党の人は、そうでない人に比べて ビタミンB1 が不足しやすいことは確かです。
糖質がエネルギーに転化するには ビタミンB 1が必要です。

体内に入ってくる糖質が多いほどB1の消費量は大きくなります。それを補うだけの B1 を取っていなければ、不足してしまいます。甘党の人は、 ビタミンB1 を普通の人の 1.5 倍から 2 倍ぐらいは取るように心がけたほうがよいでしょう。
ビタミンB1 を多く含む食品

糖尿病なら ビタミンB6 を摂取

糖尿病が不安ならば、レバーやイワシ、ナッツ、くるみなどによって ビタミンB6 を取るようにします。
糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの異常が原因で起こる病気です。
インスリンの異常にもいろいろありますが、そのひとつがインスリンとキサンチンの結合によるインスリンの活性低下です。

キサンチン (xanthine) はプリン塩基の一種で、ほとんどの体組織や体液に見られる有機化合物です。 キサンチンは生体内でプリン化合物が分解したときに生じ、キサンチンデヒドロゲナーゼ(キサンチンオキシダーゼ)の作用により尿酸へと変えられます。

キサンチンは、トリプトファン(アミノ酸の一種) の代謝異常によってできる物質ですが、ビタミンB6 は、このトリプトファンの代謝を正常にする働きがあるのでキサンチンの生成を減らします。つまり、ビタミンB6を十分に取っていれば、トリプトファン代謝は正常に保たれるので、糖尿病を起こす原因のひとつは
取り除くことができます。

ビタミンの知識

お酒 ( アルコール )を飲む機会の多い人のための ビタミン 摂取術

お酒 ( アルコール )を飲む機会の多い人のための ビタミン 摂取術 を紹介します。お酒を飲む機会が多い人は多いものです。コロナウィルスも落ち着いてきてお酒の席も増えるでしょう。

After 5 の1杯、つき合い酒、接待酒とビジネス社会ではアルコールが契約の大きなきっかけになるケースが多々あります。もともと好きな人なら、つい度を越えて飲みがちなもの。肝臓の心配に合わせて、ビタミンのことも考慮します。

お酒 ( アルコール ) を飲む人  ビタミンB1 をはじめとして B群 が不足しやすい

お酒 ( アルコール )

お酒 ( アルコール )

アルコール好きな人がビタミン不足になるとすれば、その原因のひとつは、きわめて単純です。つまり、お酒ばかり飲んでいて栄養バランスのとれた食事をしないために全体に ビタミン が不足してしまう、といったことです。

特に、不足しがちなのが ビタミンB1です。ウサギを使った実験で、アルコールを与えると血中 B1 濃度が低下することが確認されています。

最近では、食生活は乱れ酒ばかり飲んで、食事は、インスタント食品という独身男性に脚気( B1 欠乏症 ) が見られたり、日本では少なかったウェルニッケ脳症(B1欠乏が原因で起こる脳障害) が報告されたりしています。

ウェルニッケ脳症はビタミンB1(チアミン)の不足により、脳の奥のほうの部位(脳幹部)に微小な出血が起こり、細かい眼の振るえ(眼振)が目の動きに制限が出る(眼球運動障害)、意識障害などの精神状態の変化、ふらつき(失調性歩行)といった様々な症状が急激に出現します。

ビタミンB1 が不足するのは、肝臓でアルコールが分解される過程で ビタミンB1 が消費されるからです。

また、アルコール代謝の過程でできるアセトアルデヒドという有害物質を分解するのにも ビタミンB1 が使われます。食物から取れる ビタミンB1  が減るうえに、体内での消費量が増えるのですから、ビタミンB1 不足になるのは当然の結果といえます。

ふだん酒量の多い人は、ビタミンB1 を 1 日2 ~ 3mg ぐらいは取るようにします。
もちろん、酒量をある程度減らすこと、食事をきちんと取ることは、ビタミンを補給する以前の問題です。

  • ビタミンB2
  • コリン ナッツ類、ほうれんそう、卵黄、レバー、酵母などに豊富に含まれています。水溶性など、他のB群と同じような性質を持っています。
  • ニコチン酸 ナイアシンと呼ばれる水溶性のビタミンB群の一種です。 体内では、糖質、脂質、たんぱく質を代謝してエネルギーを産生する酵素や、アルコールを分解する酵素などのはたらきを助けます。
  • ビタミンB12
    など、ビタミンB1 以外のB 群も積極的に取ること。レバーや卵黄、ピーナッツなどを酒のさかなにすれば、自然にビタミンB群を補給できます。
  • B群が十分にあればアルコールの代謝をよくし、肝臓の負担が軽くなります。アルコール常飲者に多い脂肪肝(肝臓に脂肪が異常に沈着する病気) を防ぐことにも効果があります。

二日酔いを防ぐには十分な水分摂取も大切です。
悪酔い、二日酔いを避ける水の飲み方 が参考になります。水分摂取を怠ってはいけません。

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