ストレスが多い受験生や多忙なビジネスマン に必要なビタミン についてです。激烈なビジネス戦線に受験戦線。現代人の中でも、とりわけ強いストレスを受けているのが、この二つの戦線の真っただ中にいる人たちです。戦いの最中につぶれないためには、どんなビタミンが必要なのでしょうか。
ストレスに対抗するためのビタミンCが大量に消費される
疲労や痛みなど、身体的なものであれ、不安やおそれなど精神的なものであれ、ストレスに対抗しようとして働くのは副腎です。ストレスを受けると、下垂体から副腎に信号が送られて副腎は盛んに副腎皮質ホルモンを合成し、分泌します。これによって血糖値を高め、エネルギーを増大させてストレスに対抗しようとする仕組みが働きます。
副腎皮質ホルモンが合成されるときには、ビタミンC が必須です。つまり、つねにストレスを受けている人は、それだけ ビタミンC を大量に消費しているのです。この状態が続けば、ビタミンC が不足してしまいます。
専門家によるネズミを使って行った実験でも、ストレスに対抗するために ビタミンC の消費が高まることが確認されています。
ベルを5分鳴らした後、5分休む操作を4時間連続して行ったネズミの副腎の重さと、体内の ビタミンC を調べた実験では、音によるストレスでも、ビタミンC は相当量減少するのです。
ビジネスマンや受験生は、日ごろから所要量の 2 ~ 4 倍 100 ~ 200 mg ぐらいを取るように心がけます。
ビタミンB1 もストレスに効く
ビタミンC と並んで注意したいのは、ビタミンB1 をはじめとするB群です。ストレスとビタミンB群の関係についてはよくわかっていない点も多いのですが、動物実験では次のような結果が出ています。
- ネズミに不快な音を5分おきに聞かせて、8時間後のネズミの脳の中を調べると、ビタミンB1 が実験前の60% に減っていた。ビタミンB群を多く含んだえさを与えたネズミでは、B1の減り方はぐんと少ない。
- 不快な音を聞かせると、葉酸欠乏のネズミは、正常なネズミに比べて落ち着きがなくなり、不安そうな動きを示した。
ストレスに負けないためには、ビタミンB群を十分に補給しておくことも必要です。B群の中でも、特にB1を重点的に、1 日 1.5 ~ 2mg ぐらい取るようにします。現代人には B1 不足の傾向が見られることからも特に意識して摂取したほうがいいでしょう。